ユニクロと藤原紀香

ユニクロは２００３年(ねん)のよりタレントの藤原(ふじわら)紀香(のりか)をCMに起用(きよう)しています。有名(ゆうめい)タレントである藤原(ふじわら)紀香(のりか)を起用(きよう)したのには、当時(とうじ)ユニクロの売上(うりあげ)が落ち込ん(おちこん)でいたことが理由(りゆう)の一つ(ひとつ)にあります。ユニクロは１９９８年(ねん)に１９００円(えん)フリースの爆発的(ばくはつてき)なヒットによって、カジュアルブランドとしての地位(ちい)を確立(かくりつ)しました。しかしその後(そのご)、ライバル企業(きぎょう)による価格(かかく)競争(きょうそう)によって同種(どうしゅ)の衣料品(いりょうひん)が安価(あんか)で販売(はんばい)され、ユニクロの売上(うりあげ)は落ち込み(おちこみ)ました。そして売上(うりあげ)不振(ふしん)により一転(いってん)して膨大(ぼうだい)な在庫(ざいこ)を抱える(かかえる)ことになり、業績(ぎょうせき)が悪化(あっか)しました。またフリースの爆発的(ばくはつてき)なヒットの反動(はんどう)で、顧客(こきゃく)に商品(しょうひん)が飽き(あき)られ｢ユニクロ離れ(はなれ)｣といわれる現象(げんしょう)がみられ、ユニクロの業績(ぎょうせき)は厳しさ(きびしさ)を増し(まし)ていったのです。そこで業績(ぎょうせき)建て直し(たてなおし)のための様々(さまざま)な試み(こころみ)が行われ(おこなわれ)ました。その一つ(ひとつ)が当時(とうじ)幅広い(はばひろい)年齢層(ねんれいそう)に絶大(ぜつだい)な支持(しじ)を集め(あつめ)ていたタレントの藤原(ふじわら)紀香(のりか)です。藤原(ふじわら)紀香(のりか)は元(もと)ミス日本(にっぽん)グランプリ受賞者(じゅしょうしゃ)で、抜群(ばつぐん)のプロポーションと関西弁(かんさいべん)の親しみやすさ(したしみやすさ)で、男女(だんじょ)を問わ(とわ)ず人気(にんき)を集め(あつめ)ていました。数多く(かずおおく)の企業(きぎょう)CMにも出演(しゅつえん)し、｢CMの女王(じょおう)｣と言わ(といわ)れる時期(じき)もあったほどです。CMタレントの好感度(こうかんど)ランキングでも、１９９９年(ねん)、２０００年(ねん)には１位(い)を記録(きろく)し、既に(すでに)藤原(ふじわら)紀香(のりか)をCMに起用(きよう)していたJ‐PHONは大きく(おおきく)売上(うりあげ)を伸ばし(のばし)たといわれます。ユニクロはさまざまな試み(こころみ)の結果(けっか)、２００４年(ねん)には再び(ふたたび)業績(ぎょうせき)を持ち直す(もちなおす)ことに成功(せいこう)しましたが、藤原(ふじわら)紀香(のりか)の起用(きよう)も成功(せいこう)に結びつけ(むすびつけ)た一つ(ひとつ)だといえます。